鳥類が失踪する原因として、カゴから出している状態での人の出入りや窓の開閉等により失踪するケースが増えています。特に人馴れした鳥類ほど外へ飛び出す傾向が強いといえます。
鳥類は障害物(家やビル等)に関係無く移動するため、ポスターによる広範囲での情報収集が効果的です。その際、目線を常に上に向けベランダや電線の上等を確認していきます。(双眼鏡を持ち歩くようにしましょう)
鳥類は、風通しが良く乾燥した場所を好む習性があるため、雑木林付近や公園等の木のある場所等は必ずチェックしていきましょう。
操作手順
鳥類は空を飛んで移動するため、建物等の障害物に関係なく遠距離まで移動してしまいます。 しかし、マンションやアパートのベランダや廊下等で保護されることも多くありますのでポスターを使い広い範囲での情報収集を行うマクロ的視野で捜索をすすめていきます。
- 1.失踪現場付近で名前の呼びかけを行う。失踪現場付近を飛び回っている場合があり、すぐに発見されることもあります。
- 2.動物管理センターへの連絡鳥類を保護した方からの通報がある場合に備えて連絡。警察や役所などに問い合わせます。
- 3.ポスター、チラシ作成迷子ペット捜索の初期段階で最も必要な情報収集、移動方面の絞り込みに有効です。 ポスターの効力は、自分一人では補えない区域、時間帯を自分のかわりとなって協力して下さる人々の情報が得られる事。一ヶ所にとどまらずにポスターを残していく事により、広範囲の捜索を短時間で効率良く行なう事が可能になります。鳥類の捜索ではポスターを使った広い範囲での情報収集が有効です。
- ■ ポスター作りのポイント
- ●写真を大きく文字を少なくし、文章より視覚で訴えるように作成する(第三者から見て文章が多過ぎると認識しにくく覚えにくい)。
- ●体の模様等、認識しやすい目立った特徴をシンプルに記載する。
- ポスターサイズ B5~A4
チラシサイズ B6~A5
- ■ ポスター貼りのポイント鳥類の場合、失踪地点を中心に、最大移動距離地帯に円形に貼るようにします。ポスターの貼り方には、円形貼り(失踪地点を中心に全方向に向かい円形に貼る)、放射貼り(有力な情報のあった 場所を中心に全方向へ放射状に貼る)、部分貼り(人の集まる商店街や犬の散歩コース等情報が得られやすい場所を特定して貼る) の3つの方法が有効であり、地形、状況に応じて最も適した貼り方をします。また、ポスターは、目線よりやや下にし、進行方向からみて正面になるように貼りましょう。一日のポスター貼り枚数は約100枚を目標にし、鳥類で300枚ほど必要です。
- ■ チラシ作成チラシには、ポスターを小さくした物、B6サイズかA5サイズにして使います。 鳥類の場合は、空を飛んで移動するため、ポスターを使った広い範囲での情報収集を行ない、情報が得られた場所付近へチラシの投函を行ないます。チラシ投函を行なう場合、ただポストに投函するだけでなく見渡せる範囲で現認作業を行ないます。ベランダや木の上等にとまっていないかチェックしながらチラシを投函していきます。
- ■ ポスター作りのポイント
- 4.地図
- まず、迷子ペットの捜索を行なう前に、地図で行動範囲の全体像をマクロ的な視野で把握しておく事が必要です。捜索を行なった場所は地図に記入していき、均一に情報が行き渡るように作業を進めて行きます。鳥類は、マンションやアパートのベランダ等で保護されることが多く、また、風通しが良く乾燥した場所を好む習性があるため、雑木林付近や公園等の木のある場所でも情報が得られやすいので必ずチェックしていきましょう。地図上で地域全体の地形を見ながら、捜索方針をたてるためのマクロ的な視野と、実際に自分で体を使って動き、 少しずつ行動範囲内を埋めていきながら細かな作業を積み重ねていくミクロ的視野の両方が必要です。行動範囲の広い鳥類には、道路地図を使います。
- 5.捜索方針の組立飼育形態、季節、性格、性別、発情兆候、避妊、去勢等を分析し捜索方法を組立てます。
- 6.チラシの投函、ポスター貼り初期段階では全方向(360度)へ迷子鳥の情報を発信し、失踪方向を探ります。
- 7.収集した情報の確認情報が得られた場合はすぐに確認を行ないます。鳥類の場合、目撃場所からすぐ次の場所に移動している場合が多いので、あまり一ヶ所に執着しないように注意します。
失踪状況分析
ここではペットレスキューが今までに行なった捜索から得たデータを元に、分析しました。実際の捜索の際の参考にして下さい。
- 1.季節別
- ■ 春昼行性の鳥類にとって比較的行動しやすい季節です。 日中の行動が活発になります。
- ■ 夏朝方や夕方の涼しい時間帯に活動し、日中の暑い時間帯は木の上等の風通しの良い場所で休んでいます。
- ■ 秋すごしやすい季節となります。涼しくなってくると朝方や夕方だけではなく、日中も活発に行動します。
- ■ 冬日中の暖かい時間帯に活発に活動しますが、寒さのため体力の消耗が大きく、他の季節に比べて移動距離が短くなります。
- 2.保護する際の注意点、方法鳥類を発見した際に注意することは、いきなり近づくのではなく、手に餌をもちながらゆっくりと近づくことです。鳥類の場合、一度逃げられてしまうと見失ってしまうことが多いので、根気よく時間をかけながら近づいて行きます。もし、発見した場所がマンションやアパートのベランダや廊下等であれば、最終的には網を使い捕獲します。