犬猫の保険金請求が多い傷病ランキング
当然、犬猫は人間同様に病気にかかる。そして想像以上にお金がかかることも珍しくはない。
アイペット損害が発表した契約者の保険金請求実績に基づく「保険金請求が多い傷病のランキング」を見てみよう。
犬の総合ランキングでは、3年連続で第1位「皮膚炎」、第2位「外耳炎」。以下、「胃腸炎」と続き、飼い主が変化に気づきやすい傷病が上位を占めた。
猫の総合ランキングでは、3年連続「下痢」が第1位。以下は「皮膚炎」、「腎臓病」が続く。傷病傾向別に見ると、昨年同様、犬猫ともに「胃腸炎」、「下痢」、「嘔吐」などの消化器系疾患、猫の場合は、「腎臓病」、「膀胱炎」、「尿石症」など泌尿器系疾患が多く並んだ。
保険金請求が多い傷病ランキング【手術】
犬の手術ランキング第1位は、昨年同様「腫瘍」。猫の手術ランキング第1位も、昨年同様「異物誤飲」だった。なお、第1位に限らず第5位までは昨年と同じ傷病名が並ぶ結果となった。
犬の手術ランキング第1位「腫瘍」では、症状や腫瘍の種類、治療法によって処置は異なるが、皮膚腫瘍を手術で取った場合、90,400円の診療費が発生することがある。また、猫の第1位である「異物誤飲」の手術例では、開腹手術の場合220,800円の診療費が発生することも。
保険金請求が多い傷病ランキング 【年齢別・総合】
年齢別のランキングでは、昨年同様、犬猫ともに0歳では「下痢」が第1位。
子犬・子猫では免疫力が整っていなかったり、消化機能が発達していなかったりするため、飼い始めの様々な変化により下痢をしてしまうことがあるようだ。また、犬では「外耳炎」、「皮膚炎」、「胃腸炎」、猫では「結膜炎」、「皮膚炎」、「胃腸炎」と炎症を起こす疾患がそれぞれ上位に入ってきている。
また、犬の1~6歳は昨年と同様の結果となった。猫の1~6歳は、例年上位に挙がる「下痢」がランク外となり、代わりに「腎臓病」が3位に。一方、7歳以上のシニア期では、犬は「皮膚炎」、猫は「腎臓病」が昨年同様最多となったほか、犬猫ともに6歳以下にはない「腫瘍」が今年も上位に入っている。
今回の調査では、昨年と同様の結果が多く見られた。総合ランキングでは、犬は「皮膚炎」、猫は「下痢」が3年連続で最多となっている。犬猫共通の傾向としては、前述のとおり消化器系疾患、さらに猫の場合は泌尿器系疾患も注意が必要であることがわかる。
近年の獣医療においては、長寿命化が進む犬猫ともに、人間と同じような病気にかかる可能性がわかってきている。多くの病気にとって、早期発見・早期治療が重要だ。そして、「元気がない、食欲がない、吐く、便がいつもと違う」といった症状は、様々な病気を早期発見するうえで大変重要な症状だといえる。少しでも変化があるときには気づいてあげられるように、日々の様子をみてあげよう。